エシカル消費ってなんだろう?
『エシカル消費』という言葉をご存じでしょうか。
『エシカル』とは英語で「Ethical」と書き、直訳すると「倫理的な」となります。
「倫理的な消費って何?」と思いますが、普段買っている商品がどのように作られ、どのようなルートであなたの手元に届いたか考えたことはありますか?
その商品は誰がどんな環境で作ったのか。作った人にはどれほどの賃金が支払われたのか。またはどんな想いで作ったのか。
商品が手元に届くまでの背景を踏まえて「倫理的な買い物をする」、これが『エシカル消費』です。
例えば『フェアトレード』という言葉を聞いた事がありますか?「公平な貿易」という意味ですが、これは搾取などせず公平な価格で取引するという事です。
発展途上国などでは劣悪な環境の中、対価に見合わない労働に従事している人もいます。
この実態が明らかになったのが2013年の『ラナ・プラザの悲劇』です。
バングラディッシュの縫製工場が入った複合ビルが崩落し、多数の死傷者が出ました。事故後、そこで働いていた方々が安全性に欠いたビルの中、低賃金で長時間労働を強いられていた事が判明しました。そこで作られていたのは大手アパレルメーカーの服。この事件は、目まぐるしいスピードで消費し続ける私達に『エシカル消費』について考えさせるきっかけを与えました。
発展途上国の雇用を生み出し貧困の削減に繋がるとの主張もありますが、劣悪な環境で低賃金で働かせることは搾取であり倫理的とは思えません。
また、子供が労働力として使われ、教育を受けることが出来ないという問題も地球上には存在しています。
ただ安いというだけで背景にあるものを考えずに消費することは、そういった問題を加速させてしまう可能性があります。
そこで、手に取った商品がどのようなルートを辿ってきたのかをちょっと想像するだけでも、消費のあり方や地球との関わり方が変わってくるのです。
今も地球のどこかでパーム油(植物性油脂)を得るために森林が伐採され、ファーの付いた服を作るために動物が乱獲されているかもしれません。
「フェアトレード」だけでなく、環境に配慮された製品を選ぶのも『エシカル消費』の一つです。代表的な物だと「オーガニック」製品を選ぶこと。これについては次回の記事で書いていこうと思います。
でも、商品の背景を買い物の度にいちいち調べるのは大変ですよね。そこで便利なのが「認証ラベル」です。
商品の製造・販売ルートを調べて、持続可能かつ国際的な基準を満たした商品に付けられるラベルで、「国際フェアトレード認証ラベル」や「海のエコラベルMSC認証ラベル」など様々な種類があります。
私はよくバナナやコーヒーを買うのですが、その時は「レインフォレスト・アライアンス認証ラベル」がついている物や有機栽培の物を選ぶようにしています。
こうして地球や人に配慮した商品を選び、応援していくことが持続可能な世界への一歩になると信じています。
みなさんがお買い物をする時、『エシカル消費』を思い出して下さると嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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